理系博士号

大学生がアルバイトで気を付けるべき事

大学生がアルバイトとしてパソコン作業をしている
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アルバイトの理由を考える

私は大学にずっと所属しているので、大学生のアルバイトの相談を頻繁に受けます。そして、アルバイトをしている大学生、アルバイトをしていない大学生、私自身のアルバイト経験を踏まえて、大学生が注意すべきことをまとめてみました。

単発、短期だから大丈夫と思って、なんとなく始めたバイトで精神を病んでしまったり、犯罪や危険な目にあってしまう大学生は毎年一定数いるからです。
なので、アルバイトを始める前に、「なぜアルバイトをしたいのか?」 を考えて、目的を定めてからの方が良いと思います。
大学生がアルバイトをする理由はお金、社会経験、出会い、の3つが主です。
その3つを先ず考えてみたいと思います。

お金を得るためのアルバイト

アルバイトが他と違うのは、金銭を得られることです。
なぜなら、社会経験や出会いを得る目的であるなら、ボランティアや大学の講義や実習、そして大学の部活、クラブ、同好会、サークル、勉強会に参加すればいいのです。
なので、もしも大してお金が必要でないのなら、わざわざ大学の外でアルバイトをする必要はありません。
今回の記事で何度も出てくるのですが、大学を活用しないのはもったいないです。

社会経験を得るためのアルバイト

大学の外での活動であるアルバイトは、大学生であっても大人、社会人として扱われます。
これは良くも悪くもです。
「学生さんだから」、と配慮しれくてる人もいれば、「安価で使い捨ての労働力」とみなして使い潰す人もいるからです。
なので、緊張感が比較的に高いです。
これは大学の外でのアルバイトでは、大学の庇護が無くなるからです。この大学の庇護というのはとても大きいです(もちろん、大学の外でも公的な機関はあります)

出会いを得るためのアルバイト

やっぱり出会いって欲しいじゃないですか? 
私が大学生の時、アルバイトをした理由の最も大きな部分はこれでした。別に悪いことでもなんでもありません。
大学の外でのアルバイトでは、大学にはいない人に会うことができます。最も顕著なのは年齢です。
大学では大多数は18~22歳、大学院があれば18~24歳が主流です。
しかし、大学の外では同年代と会うことはかなり少なくなります。
なので、自分自身よりも経験が豊富な魅力的な人と出会える可能性があります。
もちろん、これも良くも悪くもです。
なぜなら、大学の庇護にないので、ハラスメントに会い、こじれる可能性が比較的に高くなります(大学であれば、ハラスメントにあわない、というわけではありません。後述しますが大学生とアルバイトは立場が全く違います)。

なぜ、大学を使わないのか?

ここまで読んでもらって、あなたのアルバイトをする理由は何でしょうか? 
もしもその理由、目的が大学で達成できないのであれば、選択肢として大学の外でアルバイトをすることもありだと思います。
しかし、忘れないでください。
あなたは今、学費を払って、お金を払って大学に所属しているのです。なので、見方を変えると、サービスを受ける権利を放棄して、他のことをやっている、とも考えられるのです。
なので、アルバイトをする理由を考えた後、再認識するべきなのは「大学でそれを得られないのか? 」ということです。
次に、大学でそれらを得られない理由を考えてみたいと思います。

金銭が得られないから

確かに、大学は教育を受ける場所であり、大学生が金銭を得る場所ではありません。一方、大学でもアルバイトはあります。
研究室のアルバイトや生協のアルバイトです。私としてはアルバイト初心者は、それらのアルバイトをお勧めしますが、そもそも大学内でのアルバイトは数が少ないですし、競争も激しいです。
なぜなら、大学内でのアルバイトなら、大学の庇護の元で金銭が得られて(ハラスメントがあったら、大学に訴えることができる)、職場までの移動が短くてすむ(同じキャンパス内など)からです。

失敗すると怖いから

アルバイトと比べて、大学を変わることは大変です。
受験を突破して、学費を払って大学生になっているのです。
もしも、大学内で失敗をすると、大学に居づらくなるかもしれないから、というのもあると思います。
特にこの傾向があるのは、異性関係です。もしも、サークルや同じ学科で付き合ったり別れたりすると、確かに心理的な負担は高くなります。
ですが、大学の外のアルバイトであれば、辞めればすむからです。

大学が良くないから (レベル、距離、フィーリング)

誰しも自分自身の第一志望の大学に行っているわけではありません。
それに、第一志望の大学でも、望んだ学科、授業に出られるかどうかはまた別問題です。
また、実家から大学に通っている場合で、通学に時間がかかる場合は大学よりも近いアルバイトの職場は手頃であるのは事実です。
また、実際に入学してみて、何となく好きじゃない、というのもあるかと思います。その場合、大学には最低限しかいたくないと思うはずです。

まとめ

アルバイトをする目的は何か? なぜ、大学ではダメなのか? それらを考えることを重視してきました。何度も書きますが、大学に所属しているのに、大学を活用しないのは非常にもったいないです。
これは例えるなら、お金を払って買った食べ物を食べずに、他の食べ物を食べる事に似ています。
そして、アルバイトは大学生じゃなくてもできます。
確かに、奨学金や仕送りだけだと生活費や学費が足りない方も沢山いらっしゃるかと思います。
ですが、先ずは大学の事務や教官に相談してみましょう。学業を真面目にやっている学生には、何かしらの情報(アルバイトや奨学金)を提供してくれるかもしれません(分からなかったら、自分自身で調べる、人に聞く、というトレーニングは大学生は必須スキルです。このスキルが習得できるか否かで、人生が大きく変わります)。

最も注意すべきなのは「目的も無く、なんとなく始めたバイトで犯罪に巻き込まれて、退学をしてしまったり、お金だけでなく、あなた自身の心身の健康と時間を失ってしまうこと」です。

大学に在籍している間に関わらず、あなた自身の時間は有限です。
後で後悔しないために、きちんと納得するためにも、
目的をしっかり考えることは大事だと、私は思います。

大学生が気を付けるべき研究室選びの記事があります。そちらもどうぞ↓

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Doctor YouMe
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京都大学 理系博士  某 旧帝国大学 教官
Doctor YouMe。 京都大学 理系博士。  某 旧帝国大学 教官。 ウイルス研究で博士号を京都大学で取得。 現在は日本国内の某 旧帝国大学で教官をしています。 普段は学生の教育と研究室運営、研究を介護、育児、家事の傍ら行なっています。
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