博士の介護

介護のための博士の家事代行体験談 

家政婦が皿洗いを手伝ってくれている。
doctoryoume23

家事代行とヘルパーさんへの先入観

介護をしながら仕事をしていると、
「家事代行とか訪問看護とかに頼んだら?」と言われることがあります。

考え方は分かりますし、気持ちも理解できます。

今回の記事では、家事代行や訪問看護など、外部サービスによって
どの程度介護が行えるのか、私自身の体験も踏まえて考えていきます。

ここでは入院などの施設利用は想定せず、
自宅で外部サービスを使う場合を対象とします。

そして、これらのサービスの有無や行政からの補助は、
住んでいる自治体や所属企業によって大きく異なりますのでご注意ください。


訪問看護は行政支援がないと難しい

家事代行と訪問看護は、名前が似ているため
同じようなものだと思われがちですが、実際は全く違います。

訪問看護では、看護師さんが来て医療行為を行ってくれるため、
当然ながら費用も高額です。

地域や医療行為の内容によって変わりますが、
行政支援なしでの訪問看護の継続利用は現実的ではありません。

私が受け取る請求書には、補助前の金額が記載されていますが、
そこには「40万円」と書かれていて驚きました。

もちろん、実際には行政の支援によって大幅に減額されますので、
そのまま40万円が請求されることはありません。


家事代行にかかる費用

一方、家事代行サービスは医療行為を含まないため比較的安価ですが、
それでも決して安いとは言えません。

1時間あたり1,700円以上が相場で、
たとえば1日5時間、週3日頼んだ場合、
週15時間・月60時間の利用で料金は約10万2,000円です。

週5日・6時間の利用では、月20万円、年間で約240万円になります。
車が買えるほどの金額です。

裕福な方には問題ないかもしれませんが、
普通の生活をしている家庭にとって、この出費はかなりの負担になります。


家事代行には限界がある

行政の支援内容にもよりますが、
訪問型サービスは基本的に昼間のみです。

夜間も対応してくれる場合がありますが、
料金が高くなったり、そもそも対応外であることも多いです。

つまり、夜の対応は自分たちで行う必要があります。
感覚的には夕方7時から朝7時までが自己対応です。

しかし、介護があっても私たちは仕事を続けなければなりません。

昼間は職場に行き、帰宅するとヘルパーさんや家事代行の方と入れ替わる。
そんな生活が何日、何ヶ月、何年も続くのです。

治る病気や怪我ならまだ良いのですが、
慢性的な介護の場合はこの生活が終わりません。

さらに、昼間にも頻繁に電話がかかってきます。
体調の急変や判断を求められる連絡が多く、
結局のところ、最終的な決定は家族側が行わなければなりません。


最大の難関はコミュニケーションと信頼関係

ここまで読んで「なるほど」と思われた方も多いでしょう。
ですが、最も大切なのはコミュニケーションと信頼関係です。

家事代行の方々は同じ人間です。
お金を払っているからといって何をしても良いわけではありませんし、
必ずしも相性が合うわけでもありません。

お互いの得意・不得意、希望する作業内容、
話のテンポやフィーリングが合わないと、思っている以上に気疲れします。

特に、家事や介護、仕事でヘトヘトの状態で
新しい家事代行を探すのは、想像以上に消耗します。


お互いに余裕がない現実

事業所にもよりますが、
家事代行やヘルパーさん、訪問看護の現場は慢性的な人手不足です。

感染症の流行や待遇の厳しさにより、
長期で働く方が少なく、現場に余裕がないことが多いです。

利用者側も介護・家事・仕事で余裕がありませんし、
支援する側も限界ぎりぎりで働いています。

そのため、小さな行き違いでもお互いに過敏になってしまうことがあります。
だからこそ、相性や信頼関係がとても大切になるのです。


地域差と精神的な負担に注意

今回は、家事代行やヘルパーさん、訪問介護などを簡単に紹介しました。
ただし、地域によって制度や支援内容は大きく異なります。

全国一律ではありません。

そしてもう一つ、忘れないでほしいのは、
サービスを利用すること自体が精神的に消耗するという点です。

どれだけ制度が整っていても、
「お願いする」「見てもらう」という関係性の中で、
人は少なからず気を遣います。

それでも、無理をせず、少しずつ頼ることが、
介護と仕事を両立させる第一歩なのかもしれません。

ABOUT ME
Doctor YouMe
Doctor YouMe
京都大学 理系博士  某 旧帝国大学 教官
Doctor YouMe。 京都大学 理系博士。  某 旧帝国大学 教官。 ウイルス研究で博士号を京都大学で取得。 現在は日本国内の某 旧帝国大学で教官をしています。 普段は学生の教育と研究室運営、研究を介護、育児、家事の傍ら行なっています。
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